「噛む」リラックス

「咀嚼」は、「噛む」ことを意味しています。皆さんは、食事の際に、無意識に食べ物の硬さや性質を見極めて咀嚼していますが、「咀嚼」は、身体のしくみの中でも、大変複雑な運動機能をもって行っている運動の1つであるようです。たしかに、ポップコーンを頬張る時、わたあめを食べる時、お造りのお刺身を味わう時、カクテルのサイドとして、アーモンドやナッツを齧る時、私達は、それまでの経験値や様々な情報を処理しながら、食べ物をすりつぶしたり、噛み砕いたりしているように感じます。「咀嚼」は、食べ物を消化しやすくするだけに行われている運動機能なのでしょうか。そんな素朴な疑問について、少し考えて見たいと思います。アメリカ人が、学校の授業中にガムを噛んでいる姿を、ハイスクールものロードショーを鑑賞していると目に入ってくる事がありますが、これは、規則違反だとか、マナーに反するといった日本人的な観点からの見方もありますが、実は、ガムを噛みながら講義を聴いたり勉学する事は、効率的な面からいうと集中力が高まり、良い学びに繋がるのだそうです。メジャーリーガーの選手がバッターボックスや、外野の守備をしながら、ガムを噛む姿を多く見かけるのは、そのような理由があるからなのだそうです。「咀嚼」は、集中力を高め、良い仕事に繋がるといったメリットがあるのだそうです。ガムを噛むという文化は、未だ、ガムの存在が生まれる以前に、木の樹脂を噛む風習からもたらされたもののようです。メキシコにおけるサポディラという木が、ガムの原点とされています。日本では、ガムはお菓子の1種として捉えられ、学校の授業中や野球の試合中などに、ガムを噛む事は、良い行いとはされていませんが、「咀嚼」は、人間にとって良い風習であり、そのスタイルの1つにガムを噛むという行動が、世界的にみられるのです。咀嚼には、集中力を高めると同時に、リラックス効果が望め、人々のスキルや能力を高めるアイテムの1つでもあります。ガムというと、どうしてもその糖分やフレイバーなどが、仕事中には気になりますが、最近では、歯科医などでデンタルケア専用のガムの販売などもされているようですので、気になった方は、かかりつけの歯科クリニックなどでチェックしてみてください。